oekakizamurai’s diary

赤い仮面は謎の人、どんな顔だか内緒だよ

八本脚の蝶

有名ブログが作者自死の後、出版された。版元に在庫があったので読みだしたのだが200ページ越えてもなかなか心がシンクロしない。コスメティックのところには全く感興が湧かないのは仕方ないけど、哲学パートはすっきりせず、文学パートはこちらの感性が追いつかず、どうも置いてかれ気味なのだが、亡くなるまであと5か月、息をひそめつつ頁をめくる。

必要条件と十分条件

ある生物の多くの個体はその日常的な判断に当たって2ステップまでの推論しかしないものとする。この生物は社会を形成しており、その社会では独裁者による統治時代の失敗を教訓として「民主主義」が支持されている。民主主義において、社会的決定は「多数決」によって行われる。多数決にはいろいろなルールがあり、不合理な選択を行わないような工夫はいろいろ議論されてはいるが、いずれにしても投票者が「熟慮による選択」を行わないとダメぽというのが結論のようであるが、それはさておき。

あるときまではリーダーとして選出された個体群は、4ステップ程度までの論理的な推論を行うことができ、そして次の2つの規範、嘘の発言をしてはいけない、あまり露骨に自らの利益を追究してはいけない、に従っていたが、それはリーダーと選出されるために必要であったからである。ところがリーダーたちの子孫は選出のハードルが低いために、多少これらの規範に抵触してもリーダーとして選出されるようになった。

そんなある日、リーダーたちのうちのメインポジションに座った個体が、この生物の基本仕様に気がついた。多数決による決定に必要な多数の個体は2ステップまでの推論しかできないのだから、たとえそのままでは多数決による支持を得られない案件であっても、出し方を選べばOKなのであると。

で、やってみたエクササイズがこんなかんじであったという。

問題:TPPを批准せよ。

状況:TPPはまずいことが多いらしいぜ。

ステップ1:TPPは自由のためだ。

ステップ2:TPPは世界平和のためだ。

多数個体:自由と平和のためならTPPはよさそうだ。支持する投票をしよう。

 

その後、多数決ルールは残されたようだが、リーダー規範は内規から削除されたという。民主主義は独裁国家の不幸を回避するための必要条件ではあるが十分条件ではなかったらしい。

 

赤い目の地蔵

納品越えて、子供を連れて『この世界の片隅に』を観てきた。youtubeであのはな観てもうるうるしてしまうのだから、涙腺死守を決意して臨んだのだけど、能年の声すごく自然でじわじわくるし、シーンやシャウトでストレートな映画と違って、油断したところにふわっとしたコトバで沁みてくるものだから、あふれそうになって、視線を会場に回したりしてなんとか乾燥させようと試みたけど、こぼれてしまう。仕方ないのでさりげなく手で拭って、エンドロールまでになんとか乾かし、同時に上映されてる艦これが同じ1800円ってヘンだよね、なんて関係ない話をしながらレストランに向かい、あ、ちょっと手洗い行ってくる(鼻さえかめば完璧さ)と言って鏡を見たら目が真っ赤。あーバレバレやん。

連邦のモビルスーツはバケモノか!

昨日の朝、伸吟1週間でやっとの思いで校正納品。丸一日の業務に出かけ、帰って久しぶりに12時前に眠って、油断したのか眠りすぎて大学院入試に落ちた夢まで見てしまった(10年ぶり)。まあ肩の荷降りたし、それもご愛敬、と緩やかな気持ちで午前業務をこなし、会議終えてメール開いたら、もう再校とどいてるやないですか。

余韻に浸るとか、なんか、こう、あるだろーが!

うーん、ガンダム( ゚Д゚)

おふろじゃおふろじゃ

という名作な絵本がある。

これ→

www.amazon.co.jpこんな表紙。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51X2rWduxLL._SX383_BO1,204,203,200_.jpg

なかなか上がってくれないお風呂大好きの王様と家来たちのとても楽しい絵本なのだけど、それはさておき、例によってタスクがキャパ超えしてしまっている。

いわゆるひとつのスタック・オーバー・フロー(略してオフロ)。

呻吟・逡巡の末、心を(怠け者の)鬼にして、時間的にちょっと重なっている仕事先にごめんねメールを書いた。

するとどうだろう。この雪の後の晴れ間を見上げるような気持ちは。

つい、冒頭の名作絵本を思い出してしまったダメ人間である。

同病相憐れむかも

おら、アベじゃねえ!といって日本の中でいろいろ嘆く人々がいても、いまいち海の向こうの人たちには伝わってないのじゃないかと思ってたのだけど、かの次期大統領に嬉々として会いに行き絶賛するのを見たら、かの国の人々(のうち嘆いている人々)も、ああ(察し)、となったんじゃないかな。

納得したときが締切だ

納品したものを見直して、うげげサイテー、な気持ちでいっぱいだけど、

経済学のケインズさんというのは、

1923年に本出してすぐに、新しい本書くぞー、と宣言し・・・

新しいのが出るのが7年後!

で、1930年に次の本出して、新しいの書くぞー・・・

から次の本がでるのが6年後!

絶対この人、納得したときが締切だーな俺様仕様で生きてんだろうなあ。

そのくせ出したとたんに文句いうのは、過去を振り返らない潔さ?

ああ、元締めには殺されそうだけど、いっぺん胸を張って言ってみたい。

納得したときが私の締切だ!